おもしろコラム1月号2024
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ながら、雨や雪として水蒸気を落としてしまったあと、乾いた空気となって一気に太平洋側へと駆け下ります。乾いた空気は湿った空気よりも気温が変化する割合が大きいので、その空気が太平洋側にやってくるころには、初めよりもずい分暖かくなっています。(これを「フェーン現象」といいます)こういう理由で、日本の冬は、日本海側で悪天が多く、太平洋側では乾燥した晴天が多くなるのです。     (気象予報士        地上天気図と高層天気図天気予報で何気なくひんぱんに使われることばで、何となく聞き逃していることはありませんか?例えば、「前線」「寒気の中心」「ジェット気流」、などなど。これらは、「高層天気図」といって、地上より高いところの天気図を参考にして決められています。新聞や天気予報で見かける天気図は、「地上天気図」です。描かれている線は、同じ気圧のところを結んだ「等圧線」や前線です。しかし高層天気図は、これとは全く違っています。例えば、前線を決めるのは主に「850hPa(ヘクトパスカルころを結んで線を引いているのに対し、高層天気図では気圧が同じ場所の「高度」に線を引いているのです。これを1月号-15「等高度線」と言います。前線は、850hPaの天気図で、等高度線が密集しているところを目安に引かれます。850hPa面は、およそ、高度1500チャーリー絵:吉田たつちか)20051 ) ,/.   高層天気図」です。つまり、地上では、気圧が同じと

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