おもしろコラム5月号
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先日、ちょっと驚いたのですが多摩川って両岸にあれだけの人口を抱えているにも関わらず、人が歩いて渡れる橋って数えるほどしかないんですね。福岡市のような中堅都市でも橋は不自由しないくらいにたくさんかかっていることを思えば、渋滞緩和や物流阻害ということ以前に災害時の避難はどうなっているのでしょうか。多摩川も私が行った時は水量も少なくまあ、その気になれば歩いて渡れるような気もしましたので、それほど気にする必要はないのかもしれませんが、岡本かの子はかつて、この川を「悠久の時」と呼んだといいますから、ナイル川とは比べようも無くとも、おそらく上流にダムなどもない時代、水量はもっと豊富で川幅もあり、江戸川などとは比べようもないくらいに橋の架設は技術面でも費用の面でも負担だったのでしょう。でも、それでも今どき・・・と。そこまで考えてふと、思いました。       橋について考える         5月号-156  

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