おもしろコラム5月号
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   (文:ジャーナリスト         国旗ってなに?  昔は祝日となると、どの家庭でも普通に国旗を掲げていましたよね。でも、あれってそんなに昔からのことではなく、昭和12年、支那事変勃発の年からだそうで、考えたことなかったけど意外に最近だったんだ・・・と。まあ、昭和12年を最近というかは別にして、でも、確かに考えてみれば、江戸時代には「祝日」などなかったはずで、そう考えれば、それほど意外に思うには値しないことなのかもしれません。でも私的にはもう少し前、少なくとも明治時代辺りからの習慣だったんだろうとばかり思っていました。(当初は当局の思惑どおりには普及せず、「祝日は国旗を持って踊りませう」などという苦心のキャンペーンもあったのだとか。)で、その国旗ですが、意外に国旗自体の歴史も新しい物のようで、まず、旗自体は日本でも武田信玄の「風林火山」や源平合戦などで知られるように昔からあったわけで、当然、どこの国も「軍旗」という物は古くから存在しており、古代ローマ軍には軍団ごとに軍旗があったといいます。ただ、それが、「国旗」となったのは17世紀初期、元々は海上を航海する船舶の所属を明らかにするための「商船井上勝彦絵:吉田たつちか)200905   /.    5月号-166  

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