おもしろコラム5月号
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フードファディズムに陥らないためにはメディアリテラシーを磨くことが重要であるといわれています。氾濫する情報の中から本物を見極める目「メディアリテラシー」を養うことができれば、偽ものを掴まされることも少なくなることでしょう。しかし、一方ではフードファディズムという言葉が逆に健康食品などへの過度のバッシングに使われているのではないかと感じることもあります。かなり昔の話ではありますが、「買ってはいけない」というタイトルの批判本が爆発的に売れ、有名メーカーの食品や医薬品など多岐にわたる商品を槍玉に挙げて    5月号-66  徹底的に糾弾するというスタイルが脚光を浴びました。また、食品添加物=悪の前提で書かれた「食品の裏側品添加物」は、2006年の大ベストセラーになりました。しかし、幸いなことに「買ってはいけない」は、その内容が余りにも揚げ足取り的で科学的な事実からは逸脱したものであったため、この批判本を批判する『「買ってはいけない」は嘘である』や『「買ってはいけない」は買ってはいけない』などという本が続々と出版されるという事態になりました。「食品の裏側」は、本の中では悪玉扱いしている食品添加物にどのような害があるのか一切ふれられていないという矛盾が批判を浴びています。 的な健康法や健康食品が発掘されても、フードファディズムの名の下に不当にバッシングされ、埋もれてしまうこともあるのでは -- みんな大好きな食せっかく画期

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