占いで済ませていい血液型 血液型の話をすると、よく、「血液型占いですか?」と言う人がいるが、占いで済んでいるうちは良い。データを盲信する日本人はこういう話が笑い話で済まなくなりがちである。昔、バブルの頃に聞いた話だが、ある会社の社長が「社員はO型以外駄目だ!」という持論を持っていたらしく、当然、そこの社員は全員O型だったが、買収されて経営者が変わったら、なぜか、皆、A型になっていたとか。まさしく、 8月号-152 中国で言う「上に政策あれば下に対策あり」である。また、野村克也元プロ野球監督は、昭和の頃は、「僕と金田正一と長嶋茂雄はB型ですが、この3人に何か共通点ありますか?」と言って血液型の流行に疑念を呈していたが、プロ野球名球会がO型とB型ばかりなのを見て考えを変えたようで、阪神監督時代には「O型とB型以外の選手は使わない」と言っていたとか。確かに、日本人の血液型割合は、A・O・B・ABが、それぞれ、4:3:2:1だから、最小1割のAB型が少ないのはわかるが、最大4割のA型が少ないというのは、やはり、何かあるのかもしれない。ただ、発足当時の名球会にはA型が二人いて、それがなぜか、村山実と江夏豊という阪神の投手二人で、さらに、名球会には入っていないが、同じく阪神のスラッガーであった田淵幸一選手もA型とか。野村翁も阪神の監督として血液型を重視する采配をするなら、そこも分析してみる必要があったのでは。ちなみに、私の記憶では、血液型は1980年(昭和55年)頃から突然言われ出したような気がしていたが、昭和27年の古本を見ていたら、プロ野球西鉄ライオンズに加入した外国人選手の紹介欄に「B型だから性格が明るい」とあった。戦時中、O型は勇猛だとして、O型だけの部隊があったとも聞いたが、あるいは、起源はもっと遡るのかもしれ
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