おもしろコラム 巨椋 修
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変な食糧不足に襲われ、さらに天候不良で農作物の収穫は落ち込み政治家は「このままでは国民の1千万人が飢えと病気で亡くなる」とまでいうほどでした。ちなみに当時の日本人口は約7200万人ですから、7人に一人が亡くなるかもという大ピンチだったのです。ちょうどそのときアメリカは大豊作で小麦等が余っていました。アメリカとしては、戦争で米軍をさんざん苦しめた日本人を親米化したいといういう思いや、将来、日本をアメリカの農産物のお客にしてしまおうという思いもあり、「アメリカ小麦戦略」を行います。パンや乳製品をほとんど無償で日本に提供、学校給食ではパンと牛乳(もしくは脱脂粉乳)が出し、食べ物の欧米化を図ったのです。この戦略は成功し、21世紀の現在、パンの消費量はコメを超えています。しかしこれはそう悪いことではなかったと思っています。なんといっても、日本人は世界でもっともいろいろな料理を食べる民族。作治はイタリアン、今日は和食、明日は洋食と、実に毎日いろいろな国の料理を食べるのです。こんな民族は世界でも日本だけといわれるほどです。さて、今夜は何を食べますかね?103     

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