おもしろコラム 巨椋 修
116/318

学校給食という食文化にマヨネーズなどが並んでいます。最近まであまり注目されていなかった「サラダチキン」や「鯖の水煮」の缶詰が大ヒットしたり、「低糖質のパン」やごはんに混ぜて炊くカロリーがほとんどない「コンニャク」が商品化されて売られていたりします。これら太りにくい食品の流行は、人類に文明が生まれてはじめてのことでしょう。さてさて、20世紀後半から21世紀に生まれた「ダイエットブーム」は、明らかに食文化を変えてきました。いまや地球や世界は狭くなり、日本からはるかに遠い南半球やアフリカ、北欧といった場所の食材や料理が、スーパーマーケットに並んだり電話やネットでカンタンにお取り寄せができる時代となりました。 「とにかくお腹いっぱい食べたい」という時代は去り、「美味しいものを食べたいけど……」と、食べるのを躊躇したり、美味しさよりもカロリーオフや糖質を少ないものを選ぶ人が多くなりました。食文化とは面白いものですね。       おそらく読者の皆さんのほとんどは学校給食を経験したことがあることでしょう。学校給食は1年間で約200回、小学校6年間で1200回、中学校3年間で600回、合計1800回も集団でランチを食べるというものです。育ち盛りの時代に食べる学校給食はその個人個人においての食生活に大きな影響を与えているに違いありません。小中学校9年間で1800回も集団で食べるランチ「給食」115      

元のページ  ../index.html#116

このブックを見る