おもしろコラム 巨椋 修
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・げぞ→イカの足から下足(下駄や草ぞ履り)を連想し、げそと呼ばれるようになりました・しゃり→酢飯のこと。僧侶がお米のことをお釈迦さまの骨を「舎し利り」と呼んでいたことから。細かく砕いた骨は米・おあいそ→会計のこと。本来はお店の人が「愛想がなくてすみませんが、お会計を…」という意味で使われていた来店したお客に最初に出すお茶は寿司屋の隠語で「出で花ば」といわれていました。出花とはお湯を継いだばかりのお茶のことで、もともと花柳界の言葉でお客に最初に出すお茶。これが料理の用語にも使われるようになったのです。そしてお客が料理を食べ終わってそろそろ帰ろうかなというときに出すお茶を「あがり」と言いました。いわゆる「一丁上がり」の上りですね。お寿司屋さんというのは他の料理屋と違い、カウンターで調理をするため、寿司職人さん同士の会話がお客にも聞こえます。お客が食べ終わったなと思った職人さんが若手に「あのお客さんにあがり出して」などという言葉も聞こえるわけで、それを聞いたお客が「ああ、寿司屋ではお茶のことを『あがり』というのだな」と、広まっていったといわれています。ただ、今の時代「あがり」という言葉は一般化ていますから、間違いというわけではないようです。  他にも寿司屋や料理屋から広まった隠語はたくさんあります。に似ているからだといいますのがやがて一般化しましたなどなど。さらにお寿司屋さんや料理屋さんがお客にあまり知られたくない隠語もあります。 うゃ   な一般にも広まった隠語たち177

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