おもしろコラム 巨椋 修
193/318

後は農薬とか餌に注意をすれば、食の安心安全に食べられます。それに、近代になって急激に膨れ上がった世界人口の生命を維持するためには、農業や畜産、養殖の技術を上げな然マグロが餌にしている小魚を大量に食べるためですが、養殖の場合、天然マグロほどの運動をしないため、それほど多くの小魚を食べる必要がありません。またマグロは長く生きれば生きるほど、体内に水銀を溜め込むことになるのですが、養殖の場合、大型化する前に出荷するため、水銀はあまり溜め込みません。さらに水銀は赤身といわれる筋肉部分に多く溜まるのですが、前述したように、養殖マグロは体のほとんどが大トロ中トロですから、これもまた水銀が溜まりにくい理由となっています。つまり、養殖マグロは美味しい上に安全。さらに安定して供給されるために安価。これはマグロに限らず養殖マダイ、養殖ハマチなどにも当てはまります。考えて見れば、お米や野菜、果物も、野生種よりも品種改良したもののほうが美味しく安価なのは道理。ウシやブタ、ニワトリなども野生より畜産されたものの方が美味しくて安価。192         

元のページ  ../index.html#193

このブックを見る