おもしろコラム 巨椋 修
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ちょっと嫌な言い方だけど、魚は死ぬと  「サバの生き腐れ」「腐ってもタイ」さてさて、皆さまは売られている魚には「活け魚」と「鮮魚」があるのはご存知でしょうか? 死後硬直をおこします。これはお肉も一緒。捕獲されてから死後硬直を起こすまでの魚を「活け魚」といいます。死後硬直が解けて腐る前までを「鮮魚」というのです。刺身として食べるのは「活け魚」の状態で、新鮮な刺身がコリコリしているのは、死後硬直のためなのです。しかし、魚に旨味がまわってくるのは、死後硬直が解けてからなので、刺身が本当に美味しいのは、死後硬直がやや解けた時期だったりします。ちなみ青魚は腐敗が早いので、死後硬直中に食べたほうが良いし、タイやヒラメは死後硬直が解けて柔らかくなったほうが、旨味が回っていて美味しいのです。よく「サバの生き腐れ」「腐ってもタイ」といいますが、この言葉はここから生まれていると言われております。これはお魚に限らす、牛や豚の場合も、潰してすぐだと旨味がまわっ195       

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