おもしろコラム 巨椋 修
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に食事用のパンが広まったことから、食パンと呼ばれるようになりました。  実は明治時代の日本人は、食パンを好まなかったのです。「バタ臭い」という言葉をご存じでしょうか? ど使わない言葉だと思います。いまでは「西洋風でカッコイイ」といったニュアンスで使う人もいるようですが本来の意味は「バター臭い」です。明治時代の日本人にとって、食パンにつけるバターの臭いが合わなかったようなのです。まあ、当時日本人が食べていたサンマの塩焼き、湯豆腐、お新香などとパンは、いまの人でもあまり食べないでしょう。  終戦後、農水省は、農村の食生活改善のため栄養指導車(キッチンカー)を使って、料理や栄養について教える活動をしていま若い人はもうほとん明治時代、食パンは好まれなかった栄養改善のためにパンを229    

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