おもしろコラム 巨椋 修
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現代社会というモノは人類が誕生して以来もっとも多くの情報が溢れかえっている時代です。その数ある情報の中で、急速に広まるものが不安感、不信感、というネガティブな情報です。これは人類が生き残るために、ちょっとでも怖いもの危険なものをいち早く察知し、仲間に知らせなければならなかったからなのですが、現在では不安を煽る情報、不信を煽る情報、悲観的な情報はメディアによる金儲けに使われているのです。 「食」の世界でも同じで、現代ほど「食の安全」というより「食の危険」がメディアによって声高に言われる時代はありません。 「食の安全」というのは本当に大切なもので、かつては「水俣病」や「イタイイタイ病」といった工業排水から流れ出た魚や米を食べてしまい、大変な健康被害を起こしてしまった悲しい事件がありました。現在では、例えば「フクシマの魚や米、野菜は絶対に食べちゃダメ!」と声高にいう人がいたり「食品添加物の入ったものはダメ!」という人もいます。  248  

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