おもしろコラム 巨椋 修
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関西人の体はでんぷんとソースでできている  穀物や雑穀の食べ方は大きく分けて2種類あります。ひとつは臼(うす)などで粉にして食べる『粉食』もうひとつが粒にして食べる『粒食』です。粉食は、穀物を粉にしたものを水で練って焼く、煮る、蒸すなどしたもの。いわゆるパン、団子、麺類などなど。粒にして食べるのは、米や麦を焼く、煮る、蒸すなどして食べるもの。どちらが主流であるかいうのは、それぞれの文化によるのですが、日本の主流は粒食です。その代表がごはん。麦なんかも麦ごはんにして粒のまま食べる。ヒエ、アワのような雑穀も粒のまま食べることが多いのです。ヨーロッパでは粉食が多くなります。小麦粉などでパンを焼いたりする。日本の粉食では、米や小麦を粉にして団子にしたり、ソバ、うどん、そうめんなどがあります。日本を東西に分けるとすると、関東よりも関西が粉食好きのようです。そもそも関西は、江戸ができる以前から京都大阪と日本の中心で、伝統が古いのに、なぜか「小麦粉」とか「ソース」が好きなんですねえ。かつて「関西人の体はかに関西人はでんぷん……、というか炭水化物が大好きで、うどんにお好み焼き、たこ焼きと、粉食がとても多いのでできている」と喝破したのは、やはり関西出身の作家中島らも氏ですが、確でんぷん257         “”

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