おもしろコラム 巨椋 修
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を食べることはまず少ないでしょう。いまでも刺身はキモチワルイという外国人は普通にいます。塩辛: やはり見た目が……、という方がほとんど。梅干し: 甘いと思って思わず口に入れたら……、という人も多そうですね。「なんで~」と思う人もいるかも知れませんが、味覚というのはとかく保守的なもの。食べ慣れていないものや、食べたことがないものには、なかなか手が伸びませんよね。ということで海外から来たお客様に絶対だしてはイケナイものとして、納豆に生玉子を混ぜたものかも知れません。ちなみに映画『ロッキー』のパートワンで主人公のロッキーが生玉子を数個コップに入れて一気に飲み込んでからランニングをするシーンがありますが、日本人なら「お、精をつけてるな」と思うだけでしょうが、欧米の人にとって、かなりのグロシーンであり、主演のシルベスター・スタローンは、飲むたびにギャラを別料金もらっていたとか。海外の人にとって、生玉子飲むというのは、それくらい危険で嫌悪する行為なのです。食べ物というのはその土地土地で育まれたもので、何事にも私自身、つい先日フィンランドに行ってきた友人がおみやげに買ってきてくれた『サルアッキ』という飴を食べたところアンモニア臭がして「ウッ」となってしまいました。この飴、日本のテレビ番組で『世界一まずいお菓子』として紹介されていたそうなのですが、フィンランドでは人気のお菓子だそうです。食文化って不思議ですね。食べ慣れるということが必要なのかも知れません。266  “”  

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