おもしろコラム 巨椋 修
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日本人に不足しがちなビタミンCが豊富、他のビタミンも入っておりたんぱく質もバッチリで、これに目を付けたのが軍部。積極的にもやしを兵隊の食事に取り入れます。戦争が終わると、いまや国民食となったラーメンや中華料理も後押しあり、どんどんもやしを食べるようになります。いまの値段でも一袋30~50円くらいで変える安価さ。もやしは戦後一気に日本人の食卓に広まったのです。ちなみに現在、もやしは大豆だけではなく緑豆やブラックマッペ(黒豆)なども使われています。  日本料理には欠かせない大豆食品ですが、国内生産はおよそ5パーセント程度。あとの約95パーセントは海外からの輸入でまかなっているのが実態です。これにも実は戦争が関係しているのです。大日本帝国は日清日露戦争後大陸に出て行き日本の傀儡国家である満州国を設立しました。この広大な地を大豆の特産地としたのです。それまでは国内で大豆のほとんどは輸入品290       

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