おもしろコラム 巨椋 修
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  ときは流れ、いまや21世紀。21世紀の日本は江戸時代と違って、食べ物があふれている時代。日本は食糧の廃棄率が世界でトップクラスでもあるそうな。そんな飽食の時代ですから、昔と違っていかに食べないかということに苦労する人も多くなっています。それは健康のためのフィットネスであったり、美容のためのダイエットであったりするのですが、例えば最近流行している糖質制限ダイエットは、糖質、つまり砂糖や炭水化物をカットすることで、体重や脂肪を減らそうというもの。砂糖は一昔前なら、なかなか口にできない贅沢品であり、炭水化物はコメやムギといった命を繋ぐための大切な食べもの。これらを食べないようにして痩せよう、健康になろうという人がたくさん出てきました。おそらく人類史上はじめてのことでしょう。先進国には豊富に食糧があり、それを食べ過ぎないように苦労するという新しい食文化が生まれたのです。今後いかにカロリーを減らすか、糖質を減らすかといった料理が開発され、      それが主流になってくるかも知れません。それも食文化の一面なのでしょう。歴史上はじめて健康と美容のために食べないという文化が生まれた309

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