常に変化する食文化 食文化は年々……といえばオーバーかも知れませんが、結構変化しています。 例えば、いまではお水をスーパーやコンビニで買うのは当たり前ですが、これは80年代から90年代に一般化したもので、それ以前ではレストランや料亭くらい。他の外食店では、冷水器が当たり前。 「お金を出してお水を買う」なんてことは、一般常識にありませんでした。お茶も一緒ですね。80年に伊藤園が『缶入りウーロン茶』を発売。ウーロン茶は、当時まだまだ珍しいものでしたから缶入りでも抵抗感はありませんでした。しかし日本茶となると、まだまだ「お金を出して買う」というものではありませんでした。だってレストランでも食堂でもお茶は無料で出てくるものであったからです。 「水はタダ」という食文化も変わる? 「水と安全はタダだ」と言ったのは山本七平(イザヤ・ベンダサン)という作家であり評論家でしたが、この「水 ちょっと前にはなかったけどいまは当たり前のこと 64
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