おもしろコラム 巨椋 修
86/318

缶詰は、調理した食品を加熱殺菌するため保存がきき、料理するという手間も省けるため、とても便利で一般にも普及。普通の食品だけでなく、果物やジュースにビールと、食文化に大きな影響を与えました。現在、実に多くの種類があるレトルトパウチ食品(以下レトルト食品と略す)は、1950年代、アメリカ陸軍により開発がはじまりました。軍隊では缶詰よりも軽く使いやすい軍用食を求めていたのです。しかし一般には普及せず、なんと世界で最初にレトルト食品を商品化したのは日本だったのです。その商品はいまでも多くの人に愛されている『ボンカレー』(大塚食品工業(現・大塚食品))です。 『ボンカレー』は1968年に発売されましたが、工業製品としての大量生産する食べ物は1958年(昭和33年)にすでに誕生していました。日本で開発発明されたインスタントラーメン、日清食品の『チキンラーメン』です。日々、大量生産、大量消費される工場で作られる食べレトルト食品はアメリカ陸軍から。一般食としては日本が最初85      

元のページ  ../index.html#86

このブックを見る