TEBRA通信 2020年5月号
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 4輪のタイヤに取り付いている空気圧センサー(ホイール取付式、バルブ一体式等)/(下・写真)により、タイヤ内部の実際の空気圧を常時測定している。測定したデータは、電波による無線通信によりシステム内で伝達される。使用するECUは、車型と各TPMS仕様により異なるが、(1) 空気圧センサー(バルブ・送信機)、(2) 受信機・ECU(またはレシーバー中継機)、(3) 警報ランプ(情表示機能)を組み合わせたシステムである。 タイヤ内部の空気圧が低下すると外径が小さくなり、タイヤ回転数が変化(増加する)ことを利用して、空気圧の低下を検知する方法。車両ABSの車輪速センサー(下・写真)を使用し、タイヤの外径と回転数の変化から、タイヤの内圧低下を検知する。他のタイヤ(4輪いずれか)と比較した相対的変化を元に、該当するタイヤの内圧低下を判別する。回転速度差や各輪の内圧差で空気圧を計算する。◎本書は、「タイヤ空気圧警報システム」のリセット(初期化)と登録設定(空気圧警報 バルブ・送(受)信機交換時)の作業手順を車種別(42モデル)にまとめました。◎タイヤ空気圧監視(モニタリング)システム(TPMS)は2種類設定されています。 TPMS (Tire Pressure Monitoring System ) は、タイヤ内部(内圧)の空気圧(温度)を 継続的に構成部品(ECU等)で測定し、空気圧の低下や高温などの異常を検出した場合 に運転者へ警告を発するシステムです。システムには、「直接式」と「間接式」の2種 類が車両毎に設定されています。 又、ランフラットタイヤ装着車(略称:RF)はパンクしても空気圧の低下が分かりにく いため、TPMSの装着が義務付けされています。◎タイヤ空気圧警告灯は、「ローテーション」及び「タイヤ・ホイール交 換」、「タイヤ空気圧低下時」等に警告灯を点灯又は点滅させ、運転者に  異常を知らせます。このような場合、タイヤ空気圧を規定(推奨)値に 調整し、インパネ等に設置のスイッチを操作してリセット(初期化)作 業を行います。リセット作業後に、再度警告灯が点灯・点滅する場合は、 該当タイヤがパンクしている恐れがあるのでタイヤ本体のエア漏れを確認して下さい。 又、スタッドレスへの入れ替え時や、新品タイヤへ履き替えた際も同現象が発生する場 合があります。タイヤの入れ替えを行うと、車両が記憶しているタイヤの回転数と差異 が出る為、タイヤの異常と判断する為です。このような場合もリセット作業を行います。▪直接式TPMS▪▪間接式TPMS▪1▪本書について▪

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