TEBRA通信 2020年5月号
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◎本書は、温水式暖房装置(予熱器&ウォー ターポンプ制御)を搭載しているマイクロバス・ 中型バスのメンテナンス内容・手順・調整等を 収録致しました。 バスのヒーター装置は、プレヒーターでヒー ター用水温センサーが規定以下の温度時に 軽油(別タンクの灯油)を燃焼して水温を 上げます。水温が規定以上になれば自動的に 燃焼を停止し、通常のウォーターポンプ作動のヒーター運転に切り替わります。よって、 水温が問題なく上がっている場合は、ウォーターポンプを作動して風量調節を行います。 ヒーター装置の循環・構造は、端的に述べると、エンジンが暖まるまでは「プレヒーター」 を使用し、エンジンが暖まったら「ウォーターポンプ」で制御・作動を行います。 本書では、「ヒーター関連部品配置図」・「装置&ホース脱着作業」・「温水回路メンテナ ンス」・「定期点検作業項目/メーカー指定」・「回路図&配線図」で構成されています。◎収録は、23モデルになります。小型&中型バスが中心ですが、小型路線バス・中型路 線バス・大型観光バスも一部収録しております。(年次改良等も解説) OEM車両・統合(共同)車両は、本文内「補足」にて案内していますので参照下さい。◎バスのヒーター装置に使用されるウォーター ホース等は、ヒータ回路の高水圧により配管と ホースを固定しているクランプの締付けに負担 が掛かります。よって、クランプの面圧が不 足して、締付け部より冷却水が漏れるトラブル が発生する場合があります。又、 ホースの強度 が不足し、内部を流れる冷却水の圧力に耐えき れず、ホースが破損し冷却水が漏れ、デフロスタ 機能が低下してしまう場合もあります。 本書では、ウォーターホース及びヒーターホー スの正しい脱着方法やクランプ締付箇所、ヒー ター配管と取り回し構成図等を収録し、日常点検・定期点検時に於けるヒーター装置のメンテ ナンス不具合防止を目的としています。◎一部車両は、暖房装置部位を「メーカー措定定期点検項目」に指定させている場合があ ります。「点検項目・点検内容・点検時期」は各車両毎に収録しました。 車両納入後、1年〜4年前後は主に指定部位の「点検・調整」が主となりますが、5年 後以降は、「分解・交換」作業が必要な部位がありますのでご注意下さい。ヒーター装置の主な不具合定期点検整備項目指定箇所/メーカー指定項目1▪本書について▪

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