TEBRA通信11月号
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1序 章-3- *1「所定の基準」 *2「代行している検査業務」 *3「事業者」2.指定自動車整備事業者は、国が行う自動車検査業務の一部を代行する責任ある立場にあることから、その責務を自覚し、自ら関係法令を遵守する必要がある。3.なお、保安基準適合証等の交付業務に従事する指定自動車整備事業者のみならず自動車検査員、役員及び職員は公務に従事する職員とみなされ、刑法その他罰則が適用されることになる。いわゆる「みなし公務員(*)」として扱われる。 *「みなし公務員」1指定自動車整備事業とは1.指定自動車整備事業とは、自動車特定整備事業の認証を受けた事業場であって、所定の基準(*1)を満たし、国が行う自動車検査業務の一部を代行(*2)するにふさわしい事業者(*3)として、国土交通省地方運輸局長から指定を受けたものである。①認定規則で定める設備、技術及び管理組織を有すること②指定規則で定める検査設備を有すること③自動車検査員を選任していること 継続検査時に指定自動車整備事業者が交付する有効な保安基準適合証の提出がある場合、その自動車は保安基準に適合しているとみなされる(現車提示の省略)。従って、指定自動車整備事業者は、国が行う保安基準に適合するか否かの検査等を代行していることになる。 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。主たる義務者であり、法人企業であれば当該法人(単に法人の代表者ではない)、個人企業であれば事業経営主を指している。[労働安全衛生法2条3号] 公務員ではないが、職務内容が公務に準ずる公益性及び公共性を有しているため、公務員の職務を代行するものとして、刑法の適用について公務員と同等の扱いを受ける者をいう。このため、秘密の保持義務(いわゆる守秘義務)が求められるほか、公正妥当な執行を担保するための贈収賄罪や公務員職権濫用罪等の汚職の罪、虚偽公文書作成罪及び公務執行妨害罪等が適用される。 「法令遵守」(ほうれいじゅんしゅ)を英語で「コンプライアンス」(compliance)という。 法令遵守とは、読んで字のごとく法律及び命令をよく守ることであるが、単に「法令を守れば良い」というわけではない。 現在、企業に求められているコンプライアンスは、法令遵守だけでなく、倫理観、公序良俗などの社会的な規範に従い、公正・公平に業務をおこなうことが求められている。「指定自動車整備事業」について法令遵守?コンプライアンス?とは序 章

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