おもしろコラム1月号2024
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いつもの手前勝手な持論を言わせて頂くなら、「私の拙い経験の中での話で恐縮だが、企業の中で、10の力を10発揮しているところは少ない。多くが、10のうち7くらいの力しか出し切れていないように思う。であれば、10のものを12にしようと努力するよりも、7    1月号-118  のものを9にしようとする努力の方が、よほど、実現が用意なのではないだろうか・・・」というものがあります。平たく言えば、「10のうち、7しか力を発揮してない組織に9の力を発揮させようとする努力」だと言えるでしょうが、そういうと、「じゃあ、具体的にどういうことを言うんだ!」とお叱りを頂戴するかも知れません。具体的に、その一例として挙げるのが、元帝国陸軍大本営参謀から、伊藤忠商事最高顧問に転身し、土光臨調の参謀長にまで登り詰めた瀬島龍三という人がいますよね。この人を「偶像化」したのが、山崎豊子氏の小説『不毛地帯』で、その主人公のモデルに擬されたことだと、保阪正康著 「瀬島龍三―参謀の昭和史」などでは言われています。        10のものを10発揮する努力    

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