おもしろコラム1月号2024
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●一流料理人が語るジャンクフードやコンビニ食の恐ろしさ        家庭の味が無くなってきた!つい昨日のことです。私はとある名店の和食料理長でもあり、私の親しい友人でもあるK氏と酒食を共にしていました。そのときK氏はつぶやくように言ったのです。「ねえ先生(K氏は私のこと先生と呼びます)、コンビニって怖ろしいですね」「どういうことです?」「私は、昔からコンビニ弁当とかが口に合わんかったとです。でも上京して一人暮らしをするようになってから、たま〜に食べるようになったとですよ。そうしているうちに抵抗がなくなり、最近では美味しいとさえ思うようになったとです」さらにK氏はこんなことも言いました。「以前は、カップ麺はまずくて食べられんでした。いまでもやはり不味く感じるんですが、昔ほどではありません。ぼくらは洗脳されてるのでしょうか?」こういうのはK氏だけではなく、名料理人として全国に知られており、ある料亭協会の理事長まで勤めたことがあるH氏も同様のことを言っていた記憶があります。「一口目は美味しいのよ、でも、二口三口と食べていくと、やっぱり深みがないというか……」まあ当たり前です。彼らは毎日高級食材を使った料理をまかないとして食べているのですから、一般人と舌が違います。ただ彼らが怖れているのは、本物の料理や味が、家庭の味がコンビニ食やインスタント食品にとって代わられ1月号-35    

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