おもしろコラム2月号2024
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       大久保利通・田中角栄に見る権威の淵源私には、「座右の銘」的な意味合いで使っている言葉があります。それが、「季布ノ一諾ニシカズ」です。季布という人物に対しては、まあ、晩年は生身の人間らしいエピソードもあるようですが、ともあれ、「季布ノ一諾ニシカズ」とは、「彼が一旦、『諾!』と言ったことは、どんな物よりも価値がある!」と言われた・・・ということであり、言うならば、「約束を守りましょう・・・。」的な意味なのですが、こう言うと、若い人には煙たがられそうですがそういう説教的な意味ではなく、私には、具体的な例として思い浮かぶことがあります。明治以降の日本の権力者で、とかくの批判はありながらも知恵者・くせ者・切れ者・・・といった多くの政敵が、それぞれに、様々な手段で挑みながらも、誰も、どうにも倒せなかった不倒翁とでも言うべき人物が二人います。私には、この二人の強さと言うものは、「実力」・・・というものを通り越して、もはや、ある種、運命的ですらあったようにさえ思えます。それほどまでに、誰も排除することが出来なかった2人の人物、それが、大久保利通と田中角栄です。大久保には、江藤新平、西郷隆盛らが、田中には福田赳夫、三木武夫ら、様々な個性が様々な手段で挑みましたが、結果的に誰も彼らを追い落とすことができませんでした。(大隈重信、中曽根康弘という人たちは、独特の臭覚で彼らに挑む不利を感じ取ったと言えるでしょうか・・・。)れこそが、「一諾を守る」ということだったように思います。      大で久、保しはば、らOくK経のっ時てはか「らそ、れふはと、、御こ裁の可二に人なにる共で通し点ょがうあ。」る久こ保と利に通気・づ田き中ま角し栄たに。見こるの権二威人のの淵強源さとのい秘う密言・い・方・を、しそ、2月号-101

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