おもしろコラム2月号2024
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たちで、何と、信長公、普通、一泊するところを日帰りで帰ってきてしまったそうで、侍女たちが不在なのを知ると、これまた激怒!侍女たちは、全員、茶坊主状態・・・つまり、死刑になったそうです。やはり、英雄と富士山は遠くで見る物・・・のようですネ。     (小説家        遊びをせむと生まれける私が二十代の頃、阪急の創始者にして、天才的なアイデアマン社長と言われた小林一三翁の伝記を読んだことがあります。翁の独創的な事業の多くは、当時としては驚くほど斬新なものであり、駅のターミナルデパート、鉄道沿線での住宅分譲など、今となっては当たり前の事業になっている話もこの人が始めるまでは誰も思いもつかなかったわけですから、その力量のほどがわかります。伝記の中で、小林翁の卓見がどうしても、理解できない箇所がありました。それは、世界恐慌の頃、世の中が絶望的なまでの不況のどん底にあるときに、娯楽産業に進出したことでした。池田平太郎絵:吉田たつちか)201002    /-  2月号-105

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