おもしろコラム2月号2024
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星座になったオリオンものにならないケパロスに憤りました。そしてテーバイの町に一匹の獰猛な狐を放ちました。町の人々は恐れ、慌てふためいて、ケパロスが飼っているレラプスに、この狐を退治させることにしました。レラ    2月号-18  プスはさすがに猟の女神からの贈り物だけあって、すぐにその狐に追いつきました。そしてこの犬と狐が恐ろしい顔で睨み合っているとき……。気紛れな大神ゼウスがその美しさに魅入られて、二匹を石に変えてしまったのです。そしてゼウスは、町の人々を救ったレラプスを、おおいぬ座として天に迎え入れたということです。     (文;気象予報士・小説家         オリオン座は、冬の夜空に輝く明るい2つの星(上を「ベテルギウス」、下を「リゲル」といいます)と、その真ん中辺りにある一列にならんだ3つの星などからその姿を描くことができます。3つ星の下には、双眼鏡などを使ってよく見ると、もやかかすみのようなものがあります。これはオリオン大星雲といって、ガスのかたまりなのです。ちなみに、もう一つ、オリオン座の下に明るく白い星が見えますが、これは天球上で最も明るい星、おおいぬ座の「シリウス」といいます。そしてこの星とオリオン座の明るい星とを結んだものを「冬の大三角」と呼びます。さてこのオリオン。ギリシア神話の中では、海の神ポセイドンの息子だったとも言われています。オリオンはあるとき、人間の少女メロペに恋をしますが受け入れられません。オリオンがあまりにしつこいのでメチャーリー絵:吉田たつちか)201002   /. 

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