おもしろコラム2月号2024
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    日本の長寿村・短命村を調べ続けた男昭和10年頃から35年以上日本中の990もの村々を自ら歩き回り、どういった食べ物を食べている村に長寿者が多く、逆に短命な人が多い村はどんなものを食べていたのかを調べた男がいました。その人の名は東北大学名誉教授で医学博士の近藤正二という人です。近藤博士の調査で、食べ物によって長寿村と短命村が分れることが分かったのです。近藤博士が調査をしていた時代は、昭和10年頃から昭和45年ですから、戦前、戦中、戦後、そして昭和の高度成長期と長きにわたります。その間、日本人の食生活もずいぶんと変化したでしょうが、しかしそこには明らかにそれを多食すれば、短命になるというものがありました。意外なことに、それは日本人の主食お米、白米です。特に昔の人はお米を多食していました。大きなお茶碗に山盛りのご飯を、わずかなお漬物で何杯もおかわりするということは珍しいことでなく、むしろ当たり前の食習慣でした。当時の日本人にとって、いいえいまの日本人にとっても、お米は神聖であり、お米には「込める・籠める」といった意味もあり、それは霊的な力が籠っているという意味でもありました。そして稲(イネ)は『命の根』という意味●いつの時代も絶えない健康ブーム●白米の多食と野菜不足が短命になる           2月号-54  

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