おもしろコラム2月号2024
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このように書くと、まるでご飯がまるで悪役のようですが、ようはいろいろな食品をバランスよく食べるということが長寿につきるということでありましょう。近藤博士の研究は、昭和10年〜45年頃ですから、いまの食習慣とはずいぶんと違っています。博士が研究をしていた昭和40年頃は、日本人がもっともお米を食べていた時代で、年間1人当たり120キロ近くを食べていたのが、現在では60キロ程度にまで激減しています。これはお米以外にパンや麺類といったものに取って代わられたからでしょうが、近藤博士の研究を現代に応用する    2月号-56  としたら、いま流行りの糖質制限ダイエットは有効かも知れません。そして、現在は昔にはなかったジャンクフードやスナック菓子を取り過ぎないようにすること。ただし、糖質や脂質を完全にカットするのではなく、適量は必ず摂ったほうが良いようです。というのも、人間の脳というのは、ほとんどが脂肪でできており、人体でもっとも糖質を消費するのも、脳なのですから、脳のためにも糖質や脂質を与えてやらないと、充分に知能を生かすことができず、認知症になりやすくなるとか。ちなみに人間に必要な糖質は1日170グラムの糖が必要で、そのうちの120〜130グラムは脳で消費され、30グラムは赤血球のエネルギー源として使われるそうですので、何事も極端は良くないということでしょう。そして、近藤博士の研究にもあるように、緑黄色野菜、海草、大豆食品をたっぷりと食べる。いま日本の国民病になりつつあるうつ病なども、これらの野菜や大豆食品、動物性たんぱく質を摂ることで予防や改善が可能だそうですから、炭水化物やジャンクフードやお菓子を減らして、野菜や肉をバランスよく摂るのが健康で長生きする秘訣かも知れませんよ。●近藤博士の研究を現代に応用する        

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