おもしろコラム2月号2024
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        「啜(すす)る」という食文化とヌードルハラス「ヌードルハラスメント」という言葉をご存じでしょうか? 「ヌードル」とは麺ですね、「ハラスメント」は相手に苦痛を与えるとか、嫌がらせという意味。なんでヌードルがハラスメントになるかというと、麺をすするという音が苦痛だという人が増えてきて、マナー違反になりつつあるということなんです。実は「すする」という食文化をもっている民族は世界で日本人だけです。日本人がいつから麺をすするようになったかは、実のところわかっていません。戦国時代末期に千利休が茶道を大成しましたが、茶道の作法にこの「音を立てて茶をすする」というものが、現代に伝わっています。よって、すでに戦国時代には「すする」という食文化があったと考えられます。普段から麺をすすらない外国人に「すすって食べると美味しいよ」と教えてあげても、ほとんどの人が、上手にすすれません。もちろんまったくすすれないということはないのです。しかし麺を口に入れる分量がわからず、大量にほおばってしまい目をシロクロさせてしまったり、すするための口の形がよくわからず苦労したりしているようです。●ヌードルハラスメントとは●世界で麺をすするのは日本人だけ●すするには技術が必要らしい    2月号-68  

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