おもしろコラム2月号2024
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        鬼は外、福は内 寒い日が続き、温かい春が待ち遠しい二月。春を呼ぶイベントが、日本古来から行われている。節分だ。昔は節分の次の日の立春を新年としていて、新しい年を迎える前に家の中を清める必要があり、豆を撒くなど邪気払いをしたのが節分の始まりという。玄関先には、鬼の嫌う、尖った柊の葉や臭いのきつい    2月号-8  鰯の頭を差して、家の中に入れないようにするのだ。豆撒きにも、色々と作法があるようで、炒った後は三方に入れて神棚に供えて、家族が揃ってから、年男か家長が下から上に向って撒くなど、単に撒けばいいだけではないようだ。近頃では衛生面から、カラのついた落花生を撒くこともあるようだが、これでは豆撒きの意味がない。大豆を撒くことにも意味がある。まず、大豆を炒る音が、鬼は嫌うと伝えられているし、数え年と同じだけ撒いた豆を食べることにより、無病息災を祈るのだ。鬼は、丑寅の方角、つまり北東からやって来ると言われている。いわゆる、鬼門だ。この方角からやってくる     

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