おもしろコラム4月号2020
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前々回は、天の安の川(あめのやすのかわ)を挟んで、天照大神(あまてらすおおみかみ)と速須佐之男命(はやすさのおのみこと)の姉弟が、対峙する場面までを描きました。今回はそのつづきです。速須佐之男命は天照大神に、「わたしの忠誠心が明らかだから、わたしが生んだ子はしなやかで美しい女の子ばかりなのです」と、勝利を宣言します。そして、姉の領地にある水田の畦を壊し、その溝を土で埋め、新しく収穫した穀物を納めている蔵で、排便をするなどの悪さをしました。天照大神はそれを見ても叱らず、静かに、「あなたはわたしの弟、好きなようにしなさい」と言いました。それでも弟のいたずらがあまりに果てしなくつづくので、天照大神は悲しみのあまりその様子を見ていられなくなって、ついに天の石屋戸(あめのいわやと)をひらき、そこに閉じこもってしまわれました。すると、高天の原(たかまのはら)はもちろんのこと、葦原中つ国(あしはらなかつくに)にも陽の光が射さず、何日も夜ばかりがつづきました。多くの神々が天の安の河原に集まり、相談をしました。さ『古事記の神々』おもしろコラム(4月編)143

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