おもしろコラム4月号2020
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NHK大河ドラマは上杉景勝の股肱の臣・直江兼続で新潟県は盛り上がってたようです。その直江兼続ですが、最近の大河ドラマは、必要以上に「良い人」なってしまう傾向があるようで、彼が兜の前立にあしらったと言われる「愛」という字についても、現代人はすぐに愛情の「愛」を連想しがちですが、実際には、上杉謙信が「毘沙門天」の「毘」を旗印にしていたように、こちらも信仰対象である「愛染明王」か「愛宕権現」の「愛」だったようです。ただ、彼の智謀が主君上杉景勝を導いたということは否定しようがない事実なのでしょうが、私にはその中でどうしても首を傾げる判断があります。まず、武田信玄と上杉謙信、好敵手として史上名高いこの二人は、同時に、この時代の有力武将には珍しく最後まで家督を譲ろうとはせず、現職のまま没した人物です。ただ、信玄とは対照的に、謙信は生涯妻帯もしなかったことから、当然のように実子がなく、養子として実甥の景勝を迎えていたものの北条氏康の八男を人質に迎えた際に、これにかつての自分の名乗りである景虎という名を与え、人質としてではなく、養子としてしまったことから話がややこしくなっていきます。御舘の乱、判断の是非90

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