おもしろコラム5月号
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ょうまんみみずが地上に這い出る」末候「竹笋生 かいこおきてくわをはむ     さかう たる 五月五日ごろ、立夏のころは雑節でいう八十八夜のすぐあとです。今の暦に照らすなら、会社勤めをされている方がゴールデンウィークを利用して田植えをする、ようやく水の張られた田んぼでオタマジャクシが蛙になり鳴き始めて、夏の訪れを告げるといった風情でしょうか。歳時記では竹の子(筍)も夏の季語になっています。桑は春に美しく芽吹き始めるということでそれ自身では春の季語です。今では桑の葉も蚕も紅花も、滅多に見られませんが、桑を食べて成長した蚕が紡いだ生糸を紅花の赤で染めていた昔の暮らしぶりが目に浮かぶようです。そうして五月の末。五月の初めに植えられた稲が青々かわずなきはじめる たけのこしょうず 蚕が桑を食べ始める」次候「紅花栄 紅花が咲き誇る」末候「麦秋至 麦秋となる」。蛙が鳴き始める」竹の子が生えてくる」。べにばなむぎのときい          五月の二十四節季にはまず立夏(りっか)があります。初候「蛙始鳴 次候「蚯蚓出 みみずいずる もう一つは小し満)で、初候「蚕起食桑 5月のこよみ    5月号-4  

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