おもしろコラム5月号
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●昭和天皇はどんなものを食べていたのか?あったといいます。日々、我が国において、毎日豪華な食事をするのは成り上がり者ということなんでしょうね。59年に鰻の蒲焼を食べた回数は22回に対して、サバの味噌煮は12回あっ太平洋戦争中、日本は深刻な食糧難でした。そんな時代、それまで皇室ではイワシやサンマ、サバのような大衆魚が食卓に上ることはなかったのですが、この食糧難の時代、そういった    5月号-56  大衆魚も天皇家の食卓に出されるようになります。理由としては、たんに食糧難であっただけではなく、昭和天皇ご自身が闇市で食料を買うことを禁じたためであったといいます。そして昭和天皇は、イワシやサンマ、サバのような大衆魚を大変気に入っていました。ちなみに昭和天皇の好物は『鰻のかば焼き』で、ある記録によると昭和たといいます。戦後の食糧難のときは、毎日ムギメシであり、これは晩年まで続きました。またパンはというと、小麦粉に大豆粉、トウモロコシ粉、干し草粉やドングリ粉を混ぜた質素なもの。これは一度白いパンがでたときに「国民に対して忍びないから」と、混ぜ物のパンを求められたらだそうです。 昭和天皇のお人柄がわかるエピソードですね。和食担当として、      

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