おもしろコラム5月号
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今回は中南米原産の作物とそれが世界に広がって世界の料理に大きな影響を与えたことについて述べました。料理に国境はありません。どこかの地球の裏側で誕生した違った食材がどこかで出会い、新しい料理が生まれます。現在でも世界のどこかで新しい料理が生まれ、やがてそれが食文化となっていくことでしょう。          (食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ)  フードファディズム(food傾れ(かぶれ)」という意味です。要は、健康法や健康食品を過大評価し、ある種の信仰のように過信してしまうことですが、流行に敏感な日本人という民族は、このフードファディズムに特に陥りやすい民族のようです。テレビで「納豆が○○にいい」、あるいは「バナナが△△にいい」と言われれば、翌日にはスーパーの店頭から納豆やバナナがたちまちなくなってしまうという状態がよくみかけられます。フードファディズムが蔓延する背景にはマスコミの視聴率偏重主義や商業主義が深く関わっています。放送中止に5月号-65追い込まれたテレビ番組「あるある大事典」のように、センセーショナリズムを追及する余り、ついには捏造にまで手を染めてしまい、社会問題にまで発展するということがありました。 faddism)という言葉をご存知でしょうか。フードは食品で、ファディズムは「流行絵:吉田たつちか)202005 フードファディズムに陥らないため   /-  

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