おもしろコラム6月号
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お野菜も生野菜よりも火を加えて調理したものがお腹を温めま絵:吉田たつちか)高めるためには、お腹を冷やさないこと。冷たい物を一気のみしたり、冷蔵庫から出した冷たい物は、そのまま食べ    6月号-106  ず、少なくとも常温にして召し上がってください。 す。お腹が温かいと消化もよくなり、正しい気が効果的に生まれます。         ヤカンの水と肝陽上亢の眩暈この季節、眩暈、耳鳴り、イライラして怒りっぽい、のぼせ、火照り、頭がぼうっ~として忘れっぽい・・・などの症状の方が多く来局しています。春は肝の季節・・普通にしていても、気が上へ昇りやすい季節です。 ここへ、環境の変化、新しい仕事、新たな習い事・・・等色々なストレスが加わると、ストレスをうまくコントロールしてくれている肝がオーバーヒートを起こし、熱が上へ上へと昇ります。そして出てくる症状が上記の症状です。中医学では、肝陽上亢と言いますが、特に陰血を消耗している人ほどこの症状が出やすくなります。陰血とは体の潤いの部分で、内熱を冷ます働きがあります。 ところが、寝不足、頑張りすぎ、パソコンワークなどで目を使いすぎる。そしてピリ辛いものの食べ過ぎ、揚げ物などの熱性食品の食べ過ぎなどがあると、どんどん陰血は消耗します。ちょうど、ヤカンに火をかけた状態を思い浮かべてください。ヤカンの水の量は体の陰血、火はストレスです。ヤカンに充分水があれば、なかなか沸騰しません    /           (文:薬剤師、薬食同源アドバイザー高田理恵

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