おもしろコラム6月号
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        「天下のご意見番」として、映画やドラマの題材になっていた人物に大久保彦左衛門という人が居ます。 物は、実在の人物なのですが、実際には、天下のご意見番というよりは、窓際族だったそうです。 であったにも関わらず・・・です。 で、当然、憤懣やるかたなく、そこいらの鬱憤を書きためたのが、家康の立志伝とでも言うべき、「三河物語」であり、それは、当時、彦左衛門同様に待遇に不満を持っていた武功派武士たちから支持され、一大ベストセラーとなったのです。 では、なぜ、彼が「天下のご意見番」などと言われるようになったのかと言えば、三河物語の評判と共に、彦左衛門の憤懣を知った、時の三代将軍家光が彼を抜擢したからです。 家光という人は、人事面においての、その手腕には見るべきものがあったと思います。 家光の人事上の特徴、それは現在、不遇にある人材を抜擢することです。 冷遇されている人や、自分のバックアップあっての家臣のような者を積極的に抜擢しています。 家光の腹違いの弟に保科正盛と言う人がいます。一方で、家光は両親が弟(実弟、大納言忠長)ばかりを可愛がって自分を廃嫡しようとまでした経緯があったこともあり、この弟を自害に追い込んでいます。 も、こ身の内保に科頼正れ盛るも奴嬉がしやかっっぱたりん欲でししくょてう・。・父・秀、忠では、奥そさんんながと怖きくにて自認分知にさもえうし一な人か、っ弟たがそいうるでこすとかをら知・り・、・し。 か(もち異6月号-115母兄弟だし、一度、家臣の家に養子にいっているから、自分の後を狙う心配もない・・・で抜擢するわけです。 徳川家光の人事手腕この人生粋の三河武士でも、そうは言って       

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