おもしろコラム6月号
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そして、この相互作用は、医薬品と食品の間でも起こることがあります。有名なものをいくつか挙げてみます。1、納豆、青汁、クロレラなどと抗凝固剤(ワルファリンカリウム:商品名ワーファリン等)納豆、青汁、クロレラなどはいずれもビタミンKを多く含む食品です。ビタミンKは止血に関わるビタミンです。一方、ワルファリンカリウムなどの抗凝固剤は心臓手術などの後で血液が固まりやすくなって血栓ができるのを防ぐための薬です。これらの薬は、体内でビタミンKの働きを阻害することによって、血液が固まるのを防いでいます。したがって、これらのお薬を飲用している方が、ビタミンKを多く含む食品を摂取すると薬の効果が弱くなる恐れがあるので、それらの食品は避けるべきとされています。 2、グレープフルーツジュースと高血圧薬(ニフェジピン:商品名アダラート等) グレープフルーツジュースに含まれる成分にはニフェジピン     の分解を抑制する働きがあります。薬の分解が抑制されると結果的に薬の効果が強く出過ぎることになります。薬の効果が強化され血圧が下がり過ぎますと、立ちくらみや、ひどい場合には失神するなどの症状を起こし、危険な状態にな6月号-177

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