おもしろコラム6月号
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●現在のビール戦争とは?一行が喜望峰を目指していたとき、一滴の水を争って飲むような深刻な水不足になってしまいます。 そのとき船長が乗員に出したのが1人一瓶のビールでした。勝海舟や福沢諭吉のような偉人もビールによって命を救われたのかも知れません。 まさに歴史の影にビールあり!ですね。  明治になるといろいろな人々がビール製造をはじめます。ビールって最初から日本人に愛されたお酒なのですね。明治の終わりころになると、キリンビールやサッポロビール、エビスビール、アサヒビールといったいまもあるメーカーが現れてきます。 そして昭和の時代、ビール業界の主流はキリンビールとなります。それに一石を投じたのが昭和末期に発売されたアサヒビールの『アサヒスーパードライ』!日本にドライビールブームを引き起こしました。ビール戦争は業界の競争だけではありません。バブルの時代に海外のビールが安くなり日本のメーカーとの競争が起る。高い酒税法から逃れるために『発泡酒』の研究開発、そして発売。 さらに酒税法との戦いから『第3のビール』(ただしくはリキュール類でビールではない)の研究開発、そして発売。 さらにさらに、「若者の酒離れ」や他のいろいろなお酒の登場といった問題との戦いと、ビール業界の戦いは続いているようですね。         (食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ))20170  6   -         6月号-41

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