おもしろコラム6月号
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    日本食の混ぜない文化  世界の料理を見ていると、その国のお国柄が透けて見えるようでなかなか楽しいのです。日本という国は東の端っこにあって、しかも江戸時代に長く外国とのお付き合いをほとんどしてこなかったため、なかなか独特の発達をしてきました。 食文化に関していえば、日本食というのは、色合いをすごく重要視していて、しかもあまり色と食を混ぜ合わせません。 もちろん『炊き込みご飯』のように混ぜるものもありますが、それはあくまで傍流。主流はごはんとおかずは別々で。そのおかず同士を混ぜ合わせて食べることも少ないのです。 混ぜ合わせる食文化で有名なのはお隣の韓国で、徹底的というくらい混ぜます。その代表格がビビンバ。カレーライスやかき氷なんかも同じように徹底的に混ぜ合わせます。日本人はカレーライスもかき氷もそれほど混ぜ合わせません。それどころか日本人の食べ方には独特のものがあります。それはどこまで混ぜ合わせるかは、食べる人の判断にお任せしちゃうという文化ということ。  「え?どういうこと?」と思われるかも知れませんが、西洋料理の場合、主食と副食という考え方はありません。 東アジアでごはんを主食とする食文化圏でも、韓国ならばカレーライスがでたらビビンパと同じく、とにかく徹底的に混ぜる。日本だとごはんとカレーをどれだけ混ぜるかは本人次第。 情報提供会社R25と調査会社アイ・リサーチの調査によると「少しずつご飯にルーをかけながら(もしくは混ぜ●日本人は料理を混ぜない食文化             6月号-54  

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