おもしろコラム6月号
68/187

精進料理と西洋料理の影響となれば、当時の世界最強国の一つである唐からいつ侵略されてもおかしくない。もし戦争になれば兵を養うために大量の食糧である米が必要、そのため何がなんでも米作りを進めなければなりませんでした。 とし、汁物に魚といった日本独特の和食の原型ができたと考えられています。ちなみに和食の定番お刺身は天武天皇の時代である飛鳥時代からありました。 その後和食は中国からやってきた禅宗の精進料理の影響を強く受けます。禅僧は空腹や冬の寒さを避けるために温めた石を懐に入れていたところから、懐石料理が生まれます。一説によりますと、懐石料理を考案したのは茶道の千利休だと言われています。茶の種を輸入にしたのは禅宗の一派である臨済宗開祖の栄西が、中国より持ち帰ったと言われています。 禅宗を介して入ってきた茶はやがて茶道を生み、精進料理から懐石料理が生まれ、和食に大きな影響を与えたのです・ 千利休は戦国時代の人ですが、この時代和食に大きな影響を与えた人たちがいます。それは西洋からやってきた宣教師をはじめとする西洋人たち。例えば卵料理は江戸時代に『玉子百珍』という料理書が出るほど愛された卵6月号-67料理ですが、西洋人が入ってくるまでどういうわけか、日本人はほとんど食べなかったといいます。 この時代に米を中心       

元のページ  ../index.html#68

このブックを見る