おもしろコラム6月号
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 日本人はアレンジの天才! 日本で誕生した洋食や中華料理 1950年(昭和25)という終戦後、まだ栄養不足だった日本に、キッチンカーという栄養指導車が、厚生省の外郭明治になって日本に西洋料理が入ってきました。とはいえ、日本人がもろ手を挙げて西洋料理を大歓迎したということはないのです。当時の日本人にとって最高のご馳走は、白いご飯でした。当時の西洋料理が必ずしも白いご飯に合うおかずとは見なされていなかったのです。しかし日本人はアレンジの天才。西洋料理をごはんに合うようにアレンジをはじめます。例えばコロッケ。もともとはクロケットというフランス料理でした。クロケットは細かく刻んだ野菜やお肉をベシャメルソース衣をつけて揚げた料理です。しかし日本人にはホワイトソースに馴染みがない。そこでアレンジ。当時からあった肉じゃがに衣をつけてフライにするという大胆なアイディアで生まれたのがコロッケだと言われています。団体である日本栄養協会によって、全国に栄養指導をはじめました。これは「一日一回フライパンで油料理をしよう」というもので、日本の家庭料理に大きな影響を与えます。それは6月号-71フライパンとサラダ油、ウスターソースの普及です。それまでの日本の調味料といえば、味噌かしょう油。ウスターソースはちょいとかければ何でも西洋料理風になる魔法のソースでした。ホワイトソースの一種と合わせて成型し、   ()    

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