おもしろコラム6月号
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このウスターソースも、欧米のソースを日本風にアレンジしたもので、中にはご飯にソースをかけて食べる人が出てくるほど、日本人に合わせて作られたものです。またサラダ油とウスターソースの普及のおかげでトンカツが家庭料理に入ってきます。このトンカツも、フランス35)当時、牛肉よりも高いものになっていました。100グラムの豚肉がいま1966年(昭和41)にハウス食品がルウを発売したのがはじまり。発売当初は「か料理のコートレットを日本風にアレンジしたもの。ちなみに戦中戦後の食糧難で、養豚業が衰退し、豚肉の値段は1960年(昭和の価格だと1000円前後もしたのです。この値段では庶民にはとても手がでない。そこでアレンジ。ハムカツが誕生しました。当時のハムは豚肉の半額程度だったのです。他にもアジフライやエビフライなど、日本独特の食べ物が誕生します。ご飯大好きな日本人は、白いご飯も西洋風にアレンジしました。トマトケチャップの普及で、チキンライスという料理を発明。さらにフランス料理のオムレツを合わせ、オムライスが誕生します。クリームシチューも西洋のホワイトソースを使ったシチューのアレンジ。肉、タマネギ、ニンジン、ジャガイモを使ったとろみのあるクリームシチューはす汁」「白い味噌汁」などと間違われたそうな。日本人のアレンジ精神は西洋料理だけではなく、中華料理にも発揮されています。        6月号-72  

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