おもしろコラム6月号
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し物を色物といい、長時間座っていても飽きがこない仕組みになっている。東京に出ると、なるべく寄席に寄ることにしている。今回のネット配信では「芸人応援チケット」を設定したのもグットアイデアだ。『芸人応援チケット』は1枚千円。この売り上げは今回の生配信出演料に充てるという。鈴本演芸場再開後にこのチケットを持参すると入場料金が五百円引きになる。今回のYou聴が記録され、まずまずの成功といえよう。コロナ後の世の中で、今後も生配信していただけると田舎暮らし中の小生にとって嬉しいが、やはり、演者と観客が一体となった生の雰囲気こそが寄席の醍醐味ではある。今回の鈴本演芸場のチャレンジは多分に、政府や東京都に対しての皮肉や洒落も込められているようで、小気味が    6月号-76  良い。やれ3密だ手洗いだと防御だけが声高に叫ばれているが、免疫力を上げるというコロナに対する攻撃はもっと大切である。現に、今回のコロナで被害が大きいのは免疫力の衰えた高齢者や基礎疾患のある方であることを見ても、笑を提供する場は不要不急の場ではない。     (ジャーナリスト 井上勝彦)202106Tube公開では10万人以上の視  -

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