おもしろコラム6月号
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  陰虚と慢性炎症 発がんの原因として、低体温や冷え(陽虚)はすでに、どなたも理解しておられると思いますが、意外と知られていないのは、陰虚も慢性炎症を引き起こし、発がんの大きな原因になるということです。いや、むしろ陰虚こそが、老化と発がんの大きな原因です。陰虚とは? ・・・隠居ではありません。体を潤したり、熱を冷ます力がある津液(体液や、分泌液、ホルモン等々)    6月号-94  が足りない(虚した)状態です。陰は夜寝ている内に養われるので、寝不足や過労、ストレス過多で、体が休められない状況が続くと、陰虚が進みます。ですので、頑張りやさんや、ストレス過多の方に多く見られます。 陰虚になると、体を潤すものが枯渇するので、乾燥して火照り、熱症状を持ちやすくなります。 即ち、喉の渇き、のぼせ、火照り、皮膚が乾燥して艶がなくなりシワになる、髪の毛がパサパサ、空咳が出る、手足が火照って熟睡できない、寝汗をかく・・・等 このような状態のときは、組織に慢性炎症を起こしやすく、粘膜の渇きにより免疫力も低下し、長く続けば発がんにつながりやすくなります。更年期でのぼせやホットフラッシュなどがある女性も要注意。実際に50前後から発がん率は高まります。 陰虚になると、体が火照るため、熱い、熱い・・といって冷たいものを飲んだりしがちですが、これは間違いです。       

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