おもしろコラム7月号
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      『古事記』の神々  前回は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと、男神)と伊邪那美命(いざなみのみこと、女神)とのあいだに初めて生まれた「水蛭子(ひるこ)」を葦船で流したところで終わりました。この二神のあいだには、次に「淡島(あわしま)」が生ま    7月号-150  れましたが、これもまた子の仲間には数えられていません(淡路島とは関係ないようです)。どうやら「良くない点」があったようです。そこで二柱の神さまは相談し、天つ神(あまつかみ)の元へ、お伺いを立てに行きます。天つ神は鹿の肩の骨を桜の皮で焼き、ひびの入りかたで吉凶を占う「太占(ふとまに)」を行い、次のように二柱へお告げになりました。「女性から先に声をかけるのが良くない。島へ降りてもう一度やり直すと良い」と。島に戻った二柱は天の御柱を回り、伊邪那岐命のほうから声をかけました。そうして生まれたのが、「淡道の穂の狹別島(あわじのほのさわけのしま。淡路島)」、「伊豫の二名島(いよのふたなのしま。四国)」となりました。そうして、筑紫島  

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