おもしろコラム7月号
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実際子どもに何もかもまかせようとすると、事故も怪我も失敗もケンカもするので、そっちのが何倍も大変なんですよね。子ども会主催のイベントで、火傷などしようものなら責任問題にもなりかねません。だから、実際は難しい。だけど子どもを「お客さん」にしてしまっていいのかな、と私は少し心配になります。消費者としての立場が普通であって、生産者になれない。提供されることに慣れてしまって、自分から動くことが難しい。用意された結末のゲーム、正解がある問題、ゴールがある授業、結果が見えるテスト、に慣れてしまって、何もない空間は苦手。だって、何をすればいいのか分からないから。子どもたちから、自由を楽しむ力を奪ってはいないかな。バーベキューの後片付けをしながら、そんなことを思いました。     (コラムニスト      丸の内トイレ考東京丸の内の練兵場跡地を三菱が政府に拝み倒されて、当時の東京府の予算より高い価格で購入したのは明治23年(1890年)。その4年後、三菱は、ここに地下1階、地上3階から成る最初の赤煉瓦ビル「三菱第一号館」を竣工、7月号-167中川奈々子絵:吉田たつちか)201207 /-     

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