おもしろコラム7月号
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か」ですからね。今だったら、動物愛護団体や教育委員会が目を血走らせて阻止に廻るんじゃないですか?でも、これはまだ良い方で、二番は、「背戸の小薮に埋けましょか」で三番は「柳の鞭でぶちましょか」ですよ。棄てるのはまだしも、生き埋めや、ムチ打ちの刑は、まずいんじゃないですかぁ・・・。もちろん、詩人の言わんとするところは、そのあとに、すべて「いえいえ それはなりませぬ」などと否定することで、子供の持つ残酷性というカミソリを柔らかく制し最後に、「歌を忘れたカナリアは 象牙の舟に銀のかい という美麗の句に繋げるわけですから、西条八十という手練れの並々ならぬ技量と、同時に、乾坤一擲の想いが見て取れるような気がします。もっとも、これって、八十自身、詩人としては、不遇期にあったがゆえに、渾身の力を込め得たのかもしれませんけどね。(小説家 忘れた歌を思い出す」それはかわいそう」とか、「いえいえ 月夜の海に浮かべれば 池田平太郎絵:吉田たつちか20)1207/-第5章 教養のコラム       7 月号 -177

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