おもしろコラム7月号
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明治38年までに三菱七号館を完成させます。日本初のオフィス街の誕生ですね。(この間、時代的には日清日露の大戦争を内包していたわけで、改めて、三菱の底知れぬ財力に感嘆を禁じ得ません。)建物にはすべて、電気、ガス、電話、上水道から、水洗トイレまでもが完備。さらに、三菱三号館に至っては、日本の貸事務所初の英国製エレベーターも設置されていたそうで、こうやって出来上がった街並みを見て、人々はロンドンを彷彿とさせるということで、口々に「一丁倫敦(ロンドン)」と呼んだとか。間に合わず、明治期を通して、汲み取りだったとか。つまり、せっかく建物の中は水洗トイレでも、一歩外に出ると大八車が汚物を運ぶ光景が見られたということですね。(ちなみに、丸の内の一角には、今でもまだ肥溜めらしきものが生きています。植え込みの中に、強烈な悪臭とともに、今にも朽ちそうな木の蓋があるのですが、ここに限らず、なぜか、こういう物は木の蓋が多いんですよ。たぶん、鉄だとすぐに腐食してしまうからでしょうね。)ただ、華麗な外観と裏腹に、下水道だけは整備が第5章 教養のコラム  7 月号 -183

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