おもしろコラム7月号
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  旬を食す   初めて映画を見て感激、自分は映画館を経営して人々を楽しませるのだと心に決めた少年が、その夢を実現し、熱海・伊東・沼津など静岡に10館もの映画館を経営し、日本の映画業界を影で支えた男の自叙伝の編集をお手伝いする機会を得た。戦後長らく、映画は庶民の最大の娯楽であった。日大芸術学部出身の彼の後輩達の話も出てくる。その1人である三木のり平が「旬というのは10日間のことでしょう。月に上旬とか下旬とかいうのと同じで、料理の材料になる野菜とか魚が本当においしいのは、1年のうちでほんの10日間しかない。料理屋では、昔から『1つの料理は2旬のあいだに出せ』といわれてますな。つまり、旬の材料を使うってのは、せいぜい20日間だということなんです。」と、熱海の山本旅館での会食時のくだりが書かれている。家庭菜園をやっていると、旬の意味がよくわかる。採りきれないほど毎日採れていた絹サヤがあっという間に枯れ始め、わずかに残った苺も、虫の餌になっている。夏野菜の代表であるトマトが次々に赤くなってきた。今では1年中スーパーに並んでいるトマトだが、やはり、露地で完熟した旬のトマトの味は格別で、毎日でも飽きない。キュウリ、ナスも同様、旬が忘れられた野菜だが、燦燦小アジが安く売っている。旬に採れたものは美味しいだけでなく安いのもいい。とこ照のり本つにけはるま強たい、太こ陽うの書光いをてああびる「た昔こはの色時々期なの物野売菜りがの味声はがも聞とこよえりて栄き養たのも面のでだも。朝優れはて納い豆る売。りシが『ラなスっ漁とが、な解禁っさとれ!、』7月号-51      

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